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【石油業界研究|2023年最新版】ESの書き方から面接対策まで徹底解説!

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石油業界研究


循環型生物資源材料「木材」が主燃料であった時代は、16世紀イギリスが開けたパンドラの箱によって終止符が打たれました。

イギリスが発見した石炭は、不純物を取り除くことによってコークスという万能の燃料となり、18世紀の産業革命と同時に世界を席巻しました。

そして1859年、アメリカで石油が発掘され、瞬く間に主燃料の世代交代が行われました。市販の飲料水より安いうえ、飛行機を飛ばす燃料にもなる魔法の水として、私達の生活を支えています。


この記事では、そんな石油業界の大まかな概要と市場規模などの解説と、主要企業の動向や就職に必要な情報など包括的にお届けします。

石油業界とは

石油業界とは


石油業界は、原油を精製して石油にし、石油製品を販売して利益を得ます。


原油を精製して石油にする工場を製油所といいます。

製油所では蒸留装置や分解装置によって、アスファルト、軽油、灯油、ガソリン、重油など様々な石油製品に生まれ変わります。


資源が乏しい日本では、原油の多くを輸入に依存しています。


大手民間企業では原油の採掘、輸送、精製、販売まで一貫して行う企業もあります。

また、企業によっては石油以外のエネルギー事業を展開しており、天然ガス、石炭開発など取り扱っています。


石油製品は私達の身の回りに多数存在します。

乗用車や船、トラックなどの燃料や、プラスチック製品、合成ゴム、合成繊維などの工業製品アスファルトも石油製品になります。


石油業界は、上流、中流、下流の3つのプロセスに分けることができます。

・上流:原油の開発・生産

・中流:原油の輸送

・下流:原油の精製・卸

以下には、石油業界の3つのプロセスについて詳しく解説します

石油業界の3つの分野

石油業界の3つの分野

原油の開発・生産

石油の開発・生産を行う企業の事業内容は、総合商社のエネルギー部門と非常に似ています。

海外の石油権益を購入し、そこから生産された石油、天然ガスを販売します。地下に眠る石油、天然ガスを見つけ、採掘し、販売するまでが仕事になります。


採掘場所は事前に調査を行い、鉱区に投資を行います。鉱区とは鉱業権者が、その権利によって鉱物の探鉱や採掘を行い得る一定の土地の区域を指します。

また、鉱区の境界は地表の境界線の直下と考えられています。


鉱区の権益を獲得した後、その地域を掘削し、生産施設を建設し石油の生産を行います。

通常、石油、天然ガスを発見し、掘削、販売するまでに数十年かかります。その中で、多くの利害関係者と関わり、多くの困難を乗り越えなければなりません。


また、実際に採掘せずに海外の国営石油企業やメジャーと呼ばれる石油会社から購入する方法もあります。

原油の輸送

海外で、採掘した原油はタンカーで、天然ガスはLNG専用船で日本に運びます。

LNGとは液化天然ガスを指します。天然ガスは、採掘してそのまま運搬することができないので、マイナス162度に冷却し液化させた状態で運搬します。


国内に運び込まれた後、原油はトレーラーや船などで、天然ガスはパイプラインを通じて使用する場所に直接供給します。

中には、新潟県に保有する天然ガス田から産出される天然ガスを、関東甲信越に広がる、総延長約1400キロに及ぶパイプラインを整備しています。


近年では、東日本大震災を期に、効率的でクリーンなエネルギーとして天然ガスに注目が集まっており、供給能力や安定供給体制の整備が進んでいます。

原油の精製・卸

下流となる企業は、原油を精製して、石油製品として販売します。石油元売会社、元売会社、元売などと呼称されます。

石油精製設備を持ち、ガソリンスタンド等を展開しているtoC企業が多く、一般消費者によく知られた企業が多いです。


国内は、政府が認定した元売業者しか販売できませんでしたが、現在はそのような登録がなくなったので、公式の石油元売の定義は存在しません。


また、自社ブランドの給油所を持たず、自社で原油を精製して製造した製品を自社ブランドの石油元売会社に販売している会社を「精製専業」と呼びます。

しかし、精製専業というものの、産業需要家などに対して販売する事例もあるので、厳密な表現ではありません。

石油業界の職種

石油業界の職種


石油メーカーを志望する就活生にとって、どのような業種があり、採用応募条件があるのか把握しておかなければなりません。

どの企業においても詳細な仕事内容は、実際に就職してからでしか分かりませんが、最低、就活中は大まかな分類や方向性を事前に調べ、志望動機に繋げていく必要があります。

志望する業種であっても、応募条件を満たさなければその業種で採用されることはないので注意が必要です。

インフラ開発

原油の開発や生産を行う、上流プロセスの会社が行う仕事になります。油田調査を行い、鉱区の権益が獲得できた後、採掘、生産施設の設計、建設に取りかかります。


地下の様子を直接見ることはできないので、油田調査では地質調査や物理検査などを行い、様々なデータを取得します。

データ解析を行った結果から、有望な地点で採掘を行い、石油・天然ガスの存在を明らかにします。

石油、天然ガスの存在が確認できれば、次に埋蔵量と経済性の評価を行い、経済的なメリットがあれば、最適な開発計画を策定し、掘削します。


また、LNGのパイプライン網や整備もインフラ開発の仕事になります。

各ガス会社などへ安定供給をするべく、国産天然ガスと海外調達したLNGを合わせた供給方法を実現させています。


また、パイプラインが整備されていない地域へは、LNG内航船で輸送するなど、最適化をはかっています。

プラント管理

プラント管理は、石油を精製するプラントや石油化学製品を生産するプラントの設計、運転、管理、メンテナンスなどを行います。


石油製品の分類には、沸点が異なる性質を利用します。原油を加熱して生まれた気体からそれぞれの石油製品に分けることができます。

例えば、沸点が30〜180度帯では、ガソリン、ナフサ、240〜350度帯では軽油、350度以上は重油になっています。


このように原油を様々な石油製品にしていく石油精製プラントの設計や総合的な管理を行います。

また、プラントの特徴として、中心となる熱反応工程から様々な副生物が生まれ、その副生物の除去や、製品精製のための複雑で長い工程を経ること、多くの装置や操作が必要になってくることです。


石油製品の品質や効率的、経済的なプラント設計など、私達の身近な製品に近く関わる職種が、プラント管理になります。

販売職

系列のガソリンスタンドへの卸販売や、電力、ガスなどのインフラ企業へ石油製品などを販売する仕事になります。


基本的に全学部学科の学生が志望することができます。

専門的な知識まではいきませんが、自社が製造する石油製品や石油化学製品などの知識は必ず身に付ける必要があります。

また、マーケティングなどの知識もつけなければならないので、幅広い分野の知識をつける必要があります。

研究開発

石油製品の開発を行うのが、研究開発職の仕事になります。機能性を付与した新製品の開発だけでなく、コスト削減や安全性が向上する精製方法などの収益化に関する研究も行います。

石油業界に向いている人

石油業界に向いている人

グローバルに仕事をしたい人

石油メーカーは国内外問わずビジネスを展開しています。したがって、業務を遂行する上では外国語での取引やコミュニケーション、また書類に目を通す機会が多いです。


また、大手石油メーカーでは、油田調査や鉱区の権益獲得、採掘施設の設計開発など、一貫して行うため、数十年という歳月をかけて事業を行います。

そのため、長期間海外に駐在することもあり、世界を股にかけてグローバルに仕事がしたい人は向いているでしょう。

地域によって文化や考え方が違い、対応していく必要があるので、柔軟性に富んだ人も向いているといえます。

エネルギー関連に興味がある人

石油需要が今後ますます減少していく一方、海外では石油をとりまくグローバル競争が激化しています。

環境に配慮したエネルギーを検討しなければならず、太陽光や風力といった持続可能なエネルギー資源の活用が進められています。


そんな中、石油業界は石油ビジネスだけでなく、様々な事業を展開しようとしています。エネルギーは時代の潮流とともに変化しますが、決して切り離すことができません。

したがって石油会社は、これまで石油に依存したエネルギー生産でなく、様々なエネルギー活用を視野に入れた「総合エネルギー会社」として生まれ変わると予想されます。


そのため、エネルギー全般に興味がある人は向いているでしょう。

大きな仕事を成し遂げたい人

石油メーカーは、油田調査から販売まで非常に長い時間がかかります。しかし、その分もたらす利益は計り知れません。

企業に務めている間、一からそういった仕事に携わる事ができれば、やりがいや達成感は非常に大きいものになります。


他の業界では中々体験することができない貴重な仕事に携われることが、石油業界の魅力の一つと言えるでしょう。

そのため、社会人として大きな仕事を成し遂げたいと思っている人は、石油業界に向いているでしょう。

石油業界の市場規模

石油業界の市場規模

石油業界の市場規模

石油業界の過去6年間の業界規模の推移

石油業界の過去6年間の業界規模の推移(出典:業界動向サーチ、グラフ作成:CareerMine)

 

上の図は、石油御衣回の業界規模の推移を表したものです。2020年から2021年の石油業界の市場規模は16兆1935億円となっています。

業界規模をみてみると2015年から2016年は減少し、2017年から2019年は上昇し、また2020年には減少しています。他の業界と比較し、業績の起伏が激しくなっています。


また、燃料油販売量は7年連続前年を下回る結果となっており、さらに、給油所数は1994年のピークを迎えた時期から半分以下に減少しています。

これは、2010年に設置後40年以上が経過した地下タンクの改修が義務化されたことによって、膨大な修繕費がかさみ廃業するガソリンスタンドが続出しました。


現在でも、燃油販売量の減少とともに給油所の減少に歯止めが効かない状況にあります。

さらに、2020年に新型コロナウイルス感染拡大によって、外出が自粛され、自動車や飛行機の燃料需要が大幅に減少しました。


石油業界の状況は自動車運転人口の減少や、電気、水素自動車の普及、CO2削減にむけた影響で需要は縮小傾向にあります。

2040年には燃料油の需要は半分になると想定されています。

石油業界の歴史

石油業界の歴史


石油産業は、1859年にアメリカのペンシルベニア州で石油の採取を起源にもちます。


19世紀後半には機械の潤滑用や照明用として利用されていた石油も、20世紀に入り船舶用および自動車燃料市場の確立とともに、急速に需要が増加しました。

19世紀末から20世紀初頭にかけて、一時はロシアでの生産が中心になっていましたが、その後、テキサス、東テキサス油田が開発され、アメリカでの生産が急速に伸びました。

1910年代から約半世紀の間、最大の石油産出国として君臨していました。


しかし、1960年代には中東にトップの座を譲り、またアフリカが重要な産地として登場します。

第二次世界大戦後は、中東での大油田の開発とともに生産が急増すると、国際石油カルテルは戦前とは別の形態をとって維持されました。

明確な生産や市場協定の形をとらず、メジャー間同士で世界的な受給を調整することで、ソ連石油の輸出攻勢などに対抗して価格を安定的にゆっくり引き下げることです。


このプロセスで、高度経済成長によって西ヨーロッパ、日本のエネルギー市場に石油が進出し、石炭から石油への「エネルギー革命」をもたらしました。

日本では、原油を輸入して精製、販売する下流工程に限定されていましたが、1948年に日本の主要石油会社は、資本、資金、技術、原油供給などを全面的に国際石油資本と提携し、その傘下に組み込まれました。


その後、1950年代後半の高度経済成長による「エネルギー革命」によって石油市場が急拡大します。

しかし、石油危機以降の需要停滞によって設備過剰が深刻化し、M&A進むこととなりました。


21世紀に入り、国内人口の減少やエコカー普及によって日本の石油需要は毎年1〜2%程度減少しています。

一方、中国や東南アジア諸国はそれぞれ増加していく見通しで、これらの地域では石油需要の増加を見据え製油所の新設などが計画されています。

石油業界におけるトレンド・話題

石油業界のトレンドニュース

コロナ禍に揺れる石油業界は今後どうなるか【国際投資アナリストが解説】

ガソリンや灯油など石油によって精製される石油製品、またはプラスチックなどの石油化学製品も私達の生活に密着しており、重要な化石燃料資源です。


上流では長らく、中東などのOPEC(石油輸出国機構)参加国により、価格や生産量の調整が行われていました。

しかし21世紀に入り北米でシェールオイル・ガス革命が起きます。

米国において、従来は経済的に掘削困難と考えられていた地下2000メートル以下に存在するシェール層の開発が進められ、2020年には米国自体がエネルギー輸入国から純輸出国へ変化を遂げました。


そしてこれまで石油の価格や生産量をコントロールしていた中東などのOPECの制御が効かなくなりました。

世界中で石油の過剰供給状態がみられ、追い打ちをかけるように、コロナ禍による世界需要減少も相まって石油製品価格が大きく下がりました。


上流の過剰供給だけでなく、下流の製油所もコロナショックによって、さらに過剰設備状態となっています。製油所も、上流や中流同様、長期投資が必要な部門であり、常に稼働することで中長期的に利益を得るビジネスモデルになります。

しかし、世界中で過剰設備状態が続いており、閉鎖が必要な設備も見られています。


石油の動向によって様々な業界が影響を受けます。石油はそれほど、私達の生活に浸透しています。

そのため、石油業界を志望していない人も、石油の動向はしっかりチェックしておく必要があります。

環境問題などにも直結するので、今後どのような変遷を辿るのか注目です。

三菱ケミカルHD 石油化学事業など分離 電池向け事業など強化へ

世界的な脱炭素の流れに対応するため、大手化学メーカーの三菱ケミカルHDは、石油化学事業と炭素事業について再来年度を目処にグループから切り離し、他社との統合を含めて検討していく方針を明らかにしました。


石油化学事業はプラスチックの原料となるポリエチレンなどの製造を行っているほか、炭素事業では石炭を蒸し焼きにして抽出した「コークス」をつくっています。

ギルソン社長は、2つの事業を切り離す理由について、国内需要が見込みにくく、世界から削減を求められているCO2排出が多いことを挙げています。

環境問題に関しては、どの業界もどのような対応策を講じるのかが注目されます。


そんななか、大手化学メーカーの三菱ケミカルHDは、国内需要と世界的な動向を鑑みて、石油関連事業と石炭関連事業グループを切り離す方針を示しています。


こういった流れは、今後さらに進んでいくものと予想されます。

環境配慮をしていない企業は税金を多く取られ、投資家からの投資も徐々に減っていきます。

就活をする際は志望する企業が世界的の変化に対応できているのか調べてから、臨みましょう。

参考:YAHOO!JAPANニュース

石油業界における主要企業の解説

石油業界の主要企業解説

株式会社INPEX

社名

株式会社INPEX(英名:INPEX CORPORATION)

設立

2006年4月3日

資本金

2,908億983万5,000円

平均年収

907万円
(参照:yahoo!ファイナンス

➡︎詳しくは「年収チェッカー」をCHECK!

従業員数

3,153人

事業内容

石油・天然ガス、その他の鉱物資源の調査、探鉱、開発、生産、販売及び同事業に付帯関連する事業、それらを行う企業に対する投融資

INPEXは、国内外で石油、天然ガス等の権益を持つ大手石油開発メーカーです。


国際石油開発株式会社と帝国石油株式会社の経営統合によって2006年に株式移転にて発足した国際石油開発帝国ホールディングス株式会社となり、2021年4月に株式会社INPEXに社名を変更しました。


国際石油開発は元々国策企業として設立されたため、石油公団が普通株36.06%と黄金株を保有していました。

2005年に石油公団が解散すると、その株主は経済産業大臣が継承しました。

石油資源開発株式会社(JAPEX)

社名

石油資源開発株式会社(英名:Japan Petroleum Exploration Co., Ltd.、)

設立

1970年4月1日

資本金

14,288,694,000円

本社所在地

東京都千代田区丸の内1-7-12 サピアタワー

従業員数

1,780名(連結)

平均年収

882万円
(参照:yahoo!ファイナンス

➡︎詳しくは「年収チェッカー」をCHECK!

事業内容

石油、天然ガスおよびその他のエネルギー資源の探鉱、開発、生産、販売と、これらに関連する掘削などの請負事業、電気の供給等

JAPEXは、日本国内外の石油、天然ガス資源の権益を有し、開発、生産、販売までを一貫して行う大手石油会社です。


パイプライン輸送に関しては屈指の技術力
を有しており、近年ではイラクやカナダでシェールガスの権益を獲得しています。

国内に10箇所の油ガス田で石油、天然ガスを生産し、貴重な国産エネルギー資源として供給、販売しています。

ENEOS株式会社

社名

ENEOS株式会社(英名:ENEOS Corporation)

設立

1888年5月10日

本社所在地

東京都千代田区大手町一丁目1番2号

資本金

300億円

従業員数

9,348人

平均年収

1035万円
(参照:yahoo!ファイナンス

➡︎詳しくは「年収チェッカー」をCHECK!

※どちらもENEOSホールディングス(株)として登録

事業内容

・石油製品(ガソリン・灯油・潤滑油等)の精製および販売

・ガス・石炭の輸入および販売

・石油化学製品等の製造および販売

・電気・水素の供給

ENEOSは、石油製品の精製および販売を行う、国内最大手石油元売会社になります。


石油元売の一つであるコスモ石油とは業務資本提携関係にあり、原油調達、石油精製、物流などの各分野で1999年から提携しています。

2017年より、エネオス、エッソ、モービル、ゼネラル4ブランドを統一し、ブランド名をエネオスに統一すると発表しました。

石油業界における主要企業にみる採用動向

石油業界主要企業の採用動向

株式会社INPEX

求めている人材
  • 挑戦する姿勢が強い人
  • グローバルな視点の人

比較的発見されやすい油ガス田はほぼ発見され尽くされたため、石油開発会社が新たな油ガス田を探すことは困難を伴います。

しかし、どこかに眠る油ガス田に向かってチャレンジし続ける事が重要であり、採用ではそういったチェレンジする姿勢が重要視されるようです。


特にINPEXは、石油開発から、輸送、精製、販売まで一貫して行う大手総合石油メーカーであり、展開する事業規模も大きいです。

そのため、グローバルに仕事をこなす必要があり、挑戦や、大きな決断をしなければならないタイミング来ます。


そのときに、前向きな提案をしていくことでエネルギーの変換期である現状を打破できる可能性が見えてきます。

したがって、INPEXでは「挑戦」やそれに類する言葉が多用されています。


また、グローバルな視点を持つことも重要です。世界の市場を視野に入れ、各国の政策やトップの交代などが、どのように影響するのかを考えなければなりません。


ESや面接では挑戦した経験や、グローバルな問題に関心があることを意識してまとめておくといいでしょう。

石油資源開発株式会社(JAPEX)

求めている人材
  • 探究心に溢れた人
  • コミュニケーションが積極的に取れる人

JAPEXは技術力が高く、地下に対する探究心が溢れる人が集まっています。

常に新たな油ガス田や、効率的な精製、環境配慮型の輸送方法などを模索し、未来を作ってきました。


石油に依存しない未来は、まだ先ですが、探究心をもって立ち向かう姿勢が必要となるので、探究心に溢れた人は、JAPEXに採用されやすい傾向にあると考えられます。


また、JAPEXのHPのインタビューからは「風通しの良い職場」
るいは、その類の表現がされており、コミュニケーションが取りやすい職場環境であることが伺えます。

そういった、職場の空気感を濁さないよう、コミュニケーションが積極的にとれる人を採用する傾向にあると考えられます。


また、仕事を行っていくときも、国内外問わず様々な人と接していき仕事を進めていきます。

したがって、積極的にコミュニケーションがとれる人は、採用されてからも業務をスムーズに進めていくことができるでしょう。

ENEOS株式会社

求めている人材
  • 自己変革を起こせる人
  • 熱意をもって物事に取り組める人

環境問題意識の高まりや、循環型社会の実現に向けてエネルギー業界はかつてない変化の時を迎えています。

ENEOSは総合エネルギー会社である以上、その潮流に対応しなければなりません。


新たな挑戦には過去の経験が必ずしも活きるわけではなく、むしろ大きな変化に伴って自己変革を成し遂げることが重要です。

ENEOSは2020年にグループ体制を変更し、改革に向けて挑戦する人材に権限を委譲する環境を整備しています。


したがって、ENEOSには何かを変えようと挑戦する土台が用意されているため、常に変化しようと取り組む姿勢のある人は採用されやすいと考えられます。

また、変革を起こす燃料となる熱意がある人も、往々にして挑戦を恐れない意欲的なケースが多いので、向いているでしょう。

石油業界の採用スケジュール

石油業界主要企業の採用スケジュール

株式会社INPEXの採用フロー

<22年度卒の場合>

エントリー

各種セミナー

職種登録

エントリーシート、履修履歴データベース、適性検査

一次面接

二次面接

最終面接

内定

職種登録には、グローバルスタッフ事務およびグローバルスタッフ技術があります。併願はできませんので注意しましょう。


グローバルスタッフ事務は、新規プロジェクト開発、経理、保険、総務などに配属されます。


また、グローバルスタッフ技術は、ジオサイエンス、サブサーフェスエンジニア、サーフェスエンジニアの3つのいずれかに配属されます。

採用スケジュールの詳細は、株式会社INPEXの採用情報から詳細を確認しましょう。

石油資源開発株式会社(JAPEX)の採用フロー

<22年度卒の場合>


【技術系】

プレエントリー

エントリーシート提出および適性検査受験

面接

内々定

職種は事務系総合職技術系総合職アソシエイトスタッフ職に分かれています。

また、技術系総合職の一部職種には専門筆記試験があるので、注意しましょう。

採用スケジュールの詳細は、石油資源開発株式会社の採用情報からマイページに登録して詳細を確認しましょう。

ENEOS株式会社の採用フロー

<22年度卒の場合>

エントリー

エントリーシート提出、WEBテスト、履歴書提出

研究概要レジュメ(技術系職種希望者のみ)

面接(複数回)

内々定

技術系職種希望の人には研究概要レジュメの提出があるのでしっかりと準備しましょう。

また、システムエンジニアのみの志望、研究室の在籍期間が半年未満の人については任意となります。

採用スケジュールの詳細は、ENEOS株式会社の採用情報からマイページに登録して詳細を確認しましょう。

石油業界のインターンシップ情報

石油業界主要企業のインターン情報

株式会社INPEX

INPEXでは現在、3つのインターンシップを行っています。

・1Day仕事体験〜INPEX Online Energy Forum〜

・天然ガス開発演習・仕事体験

・INPEX技術職仕事研究セミナー


今回は多くの人が該当する学部学科不問の1Day仕事体験のインターンについて解説します。

インターンでは、エネルギー開発ビジネスの概要説明、グループワーク、Q&Aセッションなどを行います。

グループワークでは、現在、未来のエネルギー需要に応える、持続可能な社会を実現するといったテーマで行います。

また、業務の基礎となる「市場分析」の実体験もあります。

開催時期:2021年6月~2021年12月の期間に随時開催予定

開催地域:WEB

実施日数:1日

応募締切:2021年12月20日

石油資源開発株式会社(JAPEX)

JAPEXのインターンは現在2種類あります。

・事務系技術系合同のワンデーインターン

・技術系インターンシップ。


今回は、技術系インターンシップについて解説します。

技術系インターンシップでは、会社紹介、リモート現場見学、グループワーク、社員のキャリア紹介、オンライン座談会などを行います。

グループワークでは、カーボンニュートラルが求められているこれからの社会において当社がどう向き合って事業を進めていくのかを考えるワークになります。

開催時期:9月9日~9月10日

開催地域:WEB

実施日数:2日

ENEOS株式会社

ENEOSのインターンシップはワンデーと2〜3日間の2種類があります。

・ENEOS 1DAY 経営体験シミュレーション

・ENEOSのダイナミックさを体感するインターンシップ


今回はワンデータイプのインターンについて解説します。

ワンデータイプのインターンには、製油所編と電気事業編の2つの種類が準備されています。


製油所編では、ENEOSの石油ビジネスの全体像を理解し、その規模感や新規事業への挑戦の意義などを学びます。

電気事業編では、新規事業の電気の小売販売を乗り出すにあたり、ビシネスで必要となる視点や発想を学びます。


理系対象のインターンは、工場見学や機関プラントと電源電力装置の設計業務体験を行います。現場でのインターンとなりますので、HPを確認しましょう。

また事務系は、事務業務の体験ワークを行います。こちらはオンラインでの開催になります。

開催時期:12月の2週目~3週目の実施を予定

開催地域:WEB

実施日数:1日

応募締切:2021年11月19日

業界研究のやり方

業界研究のやり方


業界研究においては大きく3つのステップで行っていくことで理解を深めることができます。


(1)業界全体を知る
国内では、多種多様なビジネスモデルが展開されているため、市場全体を把握するのは難しいです。

特にBtoB企業の認知度は低いですが、優良企業が数多く存在します。

したがって、業界全体の構造を大まかに把握してから整理しましょう。


(2)業界の深堀り
次に業界の深堀りを行います。(1)で業界の構造を把握し、分野分けやビジネスモデル等の特徴などを深く考えていく作業になります。

分類された分野は主に何を取扱い、どのような収益構造となっているのかを調べます。

この作業は、業界の安定性・将来性を考える上で非常に重要なことです。業界研究が上手くいくか否かは、この業界の深堀りを如何に丁寧に行うかにかかっています。


(3)業界の動向把握
最後に業界の安定性・将来性について考えることです。

その業界は何に左右されやすいのか、また何に依存したものなのかを把握し、その根源となる動向を予想してみましょう。

根源となる要因は、経済、感染症、環境問題、食糧問題、テクノロジーなど一次情報に触れるのが困難なものもありますが、二次、三次情報などはネットやニュースを通じて入手できます。

石油業界の業界研究

石油業界の業界研究


石油業界についても上記で紹介した3つのステップで分析をしていきましょう。

(1)業界全体を知る

石油業界を研究する際には、冒頭でも説明した上流中流下流分けて考えると把握しやすいです。

上流(原油の開発・生産)

IPEX、JX石油開発、JAPEX、アブダビ石油、三井石油開発

中流(原油の輸送)

日本郵船、川崎汽船、ビューテックローリー、ENEOSオーシャン

下流(原油の精製・卸)

ENEOS、出光興産、太陽石油、富士石油

上流工程に位置する石油開発会社の特徴は、事前調査から石油の生産販売までに歳月がかかることです。外交との関係があるので世界的な動向に敏感でなければなりません。

また原油の開発や生産は総合商社も行っています。石油会社との違いは、総合商社は資源を買ってユーザーに売るというモデルになっています。

石油会社は、資源の生産から輸送、石油の精製、石油製品の販売までのサプライチェーンを担っています。


中流工程の原油輸送は、海運会社などが参入します。海運会社は、燃料価格や組立材料となる鉄の価格の影響を受けます。原油の輸送は海運会社が多く、コンテナやLNG船などで国内に輸送しています。


下流工程である原油の精製などは、国内需要の影響を受けやすいです。ガソリンなどの燃料は旅行などの影響を受けます。

また、合成繊維やゴム、アスファルトなども国内の経済に影響されます。


まずはこの3つの分野をしっかりと理解しましょう。

(2)業界の深掘り

気象災害や世界的なカーボンニュートラル政策、新型コロナウイルスなどによって、石油製品の需要構造が変化してきました。

石油業界はそういった外的要因への対応策に加え、製油所経年化による安全管理環境変化、現場オペレーターの人材確保といった内部構造の弱体化に関しても早急に対応が求められています。


このような課題を解決するためには、監視、操作、教育訓練の機械化、デジタル化の推進や保安資格行政の見直し、安全確保を前提とした運転確保の構築、新エネルギーの生産や供給の枷にならない程度の規制制度の検討を行う必要があります。


また、環境対策として石油メーカーの中には、エコカードを発行し、顧客を通じて集めた寄付金によって森林保全活動を取り組む企業や、上流部門の稼働資産から排出する温室効果ガスを実質ゼロにする目標を表明した企業もあります。

企業の取り組みにも注目です。

(3)業界の動向把握

正直、地球環境に配慮した社会意識が蔓延する流れは、石油、天然ガス業界からすれば逆風でしかありません。

石炭、石油といった地球資源に依存している構造自体は今後も続くと予想されますが、石油業界が飛躍的に成長する可能性はあまり高いとはいえません。


しかし、新興国でテクノロジーを活用した飛躍的な経済成長の波をうけ、石油需要が増大する可能性もあります。

GDPでアメリカを追い抜く勢いの中国のように、インド、アフリカ諸国の経済成長が確実視されています。

インドやアフリカ諸国の経済レベルが上がることにより、石油製品の需要が増加する点においては、まだまだ成長の余地が残されているといえます。

人口規模も日本よりも大きく、今後の需要増加に期待です。


石油業界は今後、環境問題と経済成長のバランスがより重要となってくるので、業界の動向に加え、インド、アフリカ諸国などの経済ニュースも把握しましょう。

石油業界のES対策・攻略法

石油業界のES対策

ESのまとめ方

ESを記入する際のポイントは「なぜその会社でなければいけないのか」と「自分の人物像」を明確にすることです

明確になっていない場合は、しっかりと自己分析および業界研究をしてまとめるようにしましょう。


その後「なぜ○○業界なのか」「なぜその業種なのか」「なぜその企業なのか」をしっかりまとめ、ESに盛り込んで行きましょう。

まずは、この3点を意識してロジカルに説明することが大切です。

石油業界におけるESポイント

ESでは相手に伝わるかつ一貫性のある文章で伝えなければならないので、まずは結論から書くことをお薦めします。

数あるESの中から読み手が、読み進めようと思える文章にする必要があるので、前半の部分はしっかり考えましょう。


構成例としては

①結論→②動機→③目標と困難→④取組みと結果→⑤人柄→⑥学び

という順序で書くとまとめやすくなります。


石油業界は、常に挑戦する姿勢のある人材グローバルに活躍できる人材を求めています。

これらを踏まえ、ESに記入する際は「積極的に行動した経験」「日本を俯瞰した考え」についてしっかり考えて書くといいでしょう。

ESを見ながら面接する企業もあるので、受け答えができるようにしておきましょう。


■積極的に行動した経験

多くのビジネス本や一流経営者、実業家などの自己啓発本のほとんどに「行動しろ」と書いてあるように、積極的に行動した人の試行回数の多さは、ビジネスを行っていく上で武器となります。

試行回数と挑戦した回数は比例関係であるため、挑戦する姿勢のある人材を求めている石油業界には非常に有効であると考えられます。


そのため、ESには積極的に行動した経験と併せて、行動した結果どのようなことを学んだのかを書けるといいでしょう。


■日本を俯瞰した考え

エネルギー資源のほとんどを輸入によって賄っている日本を俯瞰した考えについて書くことも重要です。

ただ、これをESに記入する場合はエネルギー需要や環境問題、外交などの様々なことについて勉強していなければ、かえってマイナスな印象を与えます。


しかし、石油業界の就職を考えている人にとっては、それらの知識をつけておくことは必須であると考えるべきでしょう。

大手石油会社の採用は難関で、他者と差別化をはかるには様々な知識を実装して採用に臨む必要があります。


エネルギー資源が乏しく経済発展には必要不可欠な業界である一方、環境問題対策にも取り組まなければならないという現状に対し、どのような考えがあるのかESに記入できるといいでしょう。

石油業界の筆記試験対策・攻略法

石油業界の筆記試験


石油業界は筆記試験を実施する企業よりも実施しない企業の方が多い傾向にあります。筆記試験を行う企業では、大手のSPI対策本で突破できるようなので、就活が本格化する前から勉強をしておきましょう。


また、有名筆記試験でなく
独自の試験の対策をする場合でも、SPI玉手箱の一般的に多用されるWEBテストの勉強をしておくといいでしょう。

とりわけ特別な筆記試験を行う企業は、日本国内には多く存在せず、基礎的な理解力や読解力を試される場合が多いです。


買い手市場の時は、企業の採用方針が保守的となり、早期に且つ確実に仕事がこなせる人材を求めます。

そのため、ここ数年以上に能力検査・適性検査は重視される傾向にあると考えられます。早いうちから試験対策にも取り組みましょう。

石油業界の面接対策・攻略法

石油業界の面接対策


石油業界の面接でよく聞かれる質問と回答のポイントを紹介します。

  • 持続可能な社会にむけてエネルギー業界はどうしたらよいか。
  • 学生時代にがんばったことは。
  • あなたはどのような性格ですか。
  • 研究内容を分かりやすく説明。
  • 社長になったら何をしたいか。

持続可能な社会にむけてエネルギー業界はどうしたらよいか。

就活生がどのようにエネルギー業界を思っているのか質問することで、しっかりと下準備してきたのか知ることができます。

また、変革が求められる業界であるため、新たな風を吹かせる人材を欲しています。


ESのポイントでも解説しましたが、エネルギー業界にまつわる情報はできる限り入手し、得た情報を考慮して自分なりの考えを述べるようしましょう。

学生時代にがんばったことは

この質問と「自己PRをしてください」に関してはESで記述した内容を深めていくことが多いです。

こういった質問の本質的なところは、「どういったことに興味をもったのか」「何が自分の武器であるのか」「周りを巻き込めるか」「高い目標に対して工夫をしながら努力できるか」といった、人物像がみられます


自分の人物像についてしっかり把握し、強みについてしっかりアピールできるようにしておきましょう。

研究内容を分かりやすく説明

技術系の職種希望の人には研究内容について質問される事が多いです。

書類提出にも研究内容のレジュメを要求される場合もあるので、研究内容はしっかり把握し答えられるようにしましょう。


また、エネルギーや石油関連でない研究をしていても技術系の場合は提出を求められます。

そのため、自身の研究を知らない人にも分かりやすく説明できるようにしなければなりません。

特に、学部4年の場合は、研究室に配属され間もないので研究について詳しく話せない人もいます。したがって、就活の前は研究に詳しい指導教員や先輩の話を聞きにいきましょう。

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監修者gen

1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。